「プログラマは電話を取るな」って本当か?
2008年6月24日
残念ではあるけど
「一理あるけど、どっちかというと、技術者のエゴに近い」
じゃないかなということになってしまった。
大きく2つの判断基準があると思っていて
(1)電話対応業務が得意であるか否か。
(2)脳のキャッシュの大半を目の前の作業に取られているか否か。
(1)は、そもそも職務的に電話番の人とか、
そうじゃなくても、電話の掛かってくる先スコープについて、
広範に業務内容を把握している人の場合は、
対応コストの低下や対応の質の向上が見込めるので、
取るべきという判断基準。
(2)は、いわゆる「集中している状態」で、
それを途切れさせると、またその状態にするのに起動コストが掛かるから
取らせるべきではないという判断基準。
他にも、「今はこいつに掛かってくる確率が高い」とか
丁度雑談中に電話の前に居るから取れよ、とかの判断基準もあるけど、
デカいのは上記の2つだと思う。
で、大体は(1)と(2)のメリット/デメリットを総合して
じゃあ、誰が取るべきなんだ?(普通は「電話番の人が居ない」という場合に)
という話になる訳だけど、
「プログラマは電話を取るな」って論点は
そのメリット/デメリット計算時に、「プログラマ補正」を
入れて良いのか悪いのかという話に、置き換えられると思う。
「特にプログラマだから」
↓
「脳のキャッシュの大半を使ってる作業が多いはず」
↓
「だから、電話は取らせるな」
っつー論理が通るのかというと・・・通らないよなぁ、と。
ちゃんと仕事する人なら、
経営・営業・PM・PL・PG・デザイナ・総務 などなど
・・・ 職務を問わないで脳のキャッシュの大半は使用しているんで、
特にプログラマを優遇する必要もねぇなと思う。
どっちかというと、
作業の切り分けをする能力が低いので、
他の職業の人より頭の切り替えが下手とか
(1つのメソッドにローカル変数作りまくりで長~い処理を書いちゃうように)
周りを把握しようとすることに興味が無い人が多いので、電話対応下手とか
(FireFoxでは動いたのに!というように)
そういうデメリット部分が多いがための
「プログラマは電話対応下手で効率が悪いから、取らせるな」
という、経営戦略的な観点から生まれた言葉なんじゃないかな、と。
だから、プログラマ視点でその言葉が使われるときは
内容次第ではあるけど、概ねエゴ的な発言なんじゃないかなーと思う。
「電話を取らない前提だと、こんなに作業効率が変わるんだぜ?」
ってのを会社に認めさせる(勝手にやっちゃダメだが)なら、
それはそれでアリだし、堂々と取らないで居て良い思う。
また、会社の方針として
「プログラマには電話対応下手な人が多いから、基本的に取らせない」
というルールを設けるのも、適材適所という観点からアリだと思う。
・・・他の職種の人が納得してくれれば、だけど。
そういう意味では適切な言葉にもなりうるので、
「一理ある」って最初に書いたのは、こういう点が、です。
あー、オニオングラタンスープセットのトースト付きは旨かった。